2011年10月8日

ジョウモンの旅 - 北東北編④

さすがに青森はリンゴの町。
街道沿いに延々とリンゴ畑が広がり、そのスケールの大きさに驚く。

丁度今は収穫期を迎えたようで、甘い香りが辺りに漂っている。
(宿の風呂にも、リンゴが沢山浮かんでいた。)



そんなリンゴ畑を横目に見ながら、5,6日目は岩手県に入る。

北東北と北海道の南部を、縄文文化をテーマにした世界遺産に登録させたいらしく、この地域で色々運動をしているようだ。
資料館なども新築・改装されたところが多く、力の入れ具合が良く分かる。


よく縄文は日本の”基層文化”である、という言い方をされるが、本当にそうだろうか?
確かに、この島国の先住民は縄文人であるから、見えない地下水のようにその影響はあるのかもしれない。

しかし、現代のどこを見渡してみても、縄文をベースにした文化の産物など探すのは難しいし、むしろ弥生以降は全く別の文化が支配したと考えた方が良い。

「縄文の神」と「弥生の神」は全く別物だ。


それでもあえて探すとなると、日常を離れた風俗習俗の中に、ひっそりと生き残っているものに注意を向けるしかない。
オシラサマ
それは最初に取り上げた「ナマハゲ」だったり、この地域で続けられていた「オシラサマ」などのような民間信仰の中に、その片鱗が息づいていたように思う。 


遠野盆地
山々は日を受け明るく、田も黄金色に
輝やき美しい場所だった。
縄文的なものとそうでないものとは、一体どこで線引きをするのか?
これは自分でも、ハッキリと言葉で表すのは難しい。

”自分を取り囲む、見えない力に対して有機的な関係を持っているかどうか”・・・・・  小難しく言えばそんなところになる。


作品の題名にスピリッツ(精霊)の文字を入れることが多いが、それも「見えない力」を意識してのこと。

悪路王とされた蝦夷のリーダー「アテルイ」
旅の最後に北上市にある「鬼の館」に寄ってきた。

東北には沢山の鬼がいる。
ナマハゲももちろんその仲間だが、北のエミシたちは全て鬼にされたのではないか。
「ススカ」
ナマハゲと似た存在だが
こちらは大船渡に現れる。
縄文的なるものを求めて、6日間で2.500キロを足り回ったのでだいぶ疲れた。
見たいものが沢山あるので、ついつい盛り込みすぎる。

でも東北にはまだまだ面白い物が、コロがっていそうな気がする。
次回は的をもっと絞ってから訪れたい。  

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