2008年11月27日

縄文の東・西



 千葉県松戸市立博物館で、なかなか面白い縄文土器の展覧会があった。

市立の博物館としてはかなり立派な建物で、さすが50万都市の財務力!(鴨川市は3.5万人・・・)。                                     
                                                
 松戸市周辺は縄文期の貝塚、遺跡が数多くあり、出土品もレベルが高い。それがきっかけとなってこの博物館が建てられたようだが、今回の展示はこの松戸を中心として、東は東北、西は九州地方の出土品を対比する形で並べられている。                                         

 全国では76.000の縄文遺跡があるが、その85%は東日本にある。    中国大陸からの渡来人(弥生人)が九州に上陸し、徐々にその勢力を拡大していったので、東側に遺跡が多く残ったのは当然だと思うが、この展覧会に参考出品されていた、同時代の中国の陶器がまさしく「弥生土器」そのものだったので、改めて縄文から弥生への変化に納得がいった。                        


 また、もうひとつの発見は、たくさんの「ミニチュア」土器が展示されていたことである。     この高さ5センチ程度の土器は、どうみても”試作品”に思える。そうなるとテストを重ねてから制作に入る、つまり思い付きで作るのではなく、かなり”プロ意識”が高い、専門家集団の存在が想像される。

世界的に土器の製作は、女性の仕事とされている例が多いそうだ。そうなるとこの縄文土器のセンスも、”女”の感性から出てきたものなのだろうか?

2008年11月15日

H電機社長!!











 鴨川 有限会社H電機 社長のH氏(人間です。)



 本人が見たら怒られるかもしれないけど、なかなか”存在感”がある人です。


 人の”存在感”という点では、都会の人間よりこちらの方が圧倒的にレベルが高い。



 どうも都会の人間は”薄く”て、”軽い”ので「絵」にならない。


 この差は、こちらに来てからつくづく感じる。


 結局、地面に足が付いているか、いないか、根っこが土地に突き刺さっているかどうか、の差だと思う。



        

ひかりの少女




 ひかり学園では、毎年夏に地元の住民を招待して、”夏祭り”が行われる。

友人に誘われて、昨年私も参加させていただいた。


 この施設の生徒、保護者、地元の人々が飲み食いを共にし、舞台で演じられる演奏、歌を楽しむのだが、ここには”ユニーク”な人がたくさんいる。 


 私の隣に座っていた、10代後半と思われる少女は音楽に合わせて激しく腕を振り上げ、頭を机に打ち付けんばかりの勢いで、前後にからだを大きく揺すっていた。        


 私は隣で見ていて頭をぶつけないか、ヒヤヒヤしていたが、横にいた母親らしき人は慣れているせいか、それを平然と見守っていた。


 少女は音楽を楽しんでいたのだと思うし、彼女独特のやり方でそれを表現していた。          


 もう一年前のことであるが、とても印象に残る一夜だった。


 



11月の蝶







 さすがにこの時期にチョウチョは見れないが、今年は蝶の多い年だった。



2008年11月3日

火怨(かえん) ・ アテルイ


 これは八世紀、この国の先住民である縄文人の末裔 - 蝦夷(えみし)の若きリーダー、阿弓流為(アテルイ)の半生を描いた物語である。  

 圧倒的な大和朝廷軍に対して、僅かな軍勢で二十数年間も抵抗を続けた姿が鮮やかに描かれている。

 上下二巻の長編作だが、一気に読めてしまう、大変魅力的な歴史小説である。                                    
                                          
                                       
  昨日まで奈良に居た。                                              
    
 ちょうどアテルイが活躍していた時代に都があった場所だが、この国の正史に彼は数行しか登場しない。
 歴史は”勝者”のものであるが、蝦夷の側からこの都を見ると、また違った感慨がある。