・・・かねてよりこの南房総という土地に心引かれ、鴨川市二子という村で築百数十年の古農家に出会い、ここに居を構える。 この村でより土に近い生活を送りながら、ここで出会った”神々”達と心を通わせ、その姿を様々な形で表現したいと考えている。
2013年7月28日
雨乞いの踊り
一昨年に復田した3枚の田んぼは、やはり今年も水持ちが良くない。
1週間も雨が降らないと、水が枯れ土が見えてくる。
やはり、まともな田んぼになるには後1,2年はかかりそうだ。
それだからと言う訳ではないが、鴨川の北風原(ならいはら)で行われている雨乞いの踊り(鞨鼓舞)を観に行ってきた。
3匹の獅子を中心に4人の童子と道化役のオカメと赤面たちが、物語をたどりながら雨を呼ぶ舞を踊る。
昔は村々を練り歩き、それぞれの場所で舞を披露したらしいが、踊りのしぐさも分かり易いし、時々見せる道化役たちのパフォーマンスも参加者たちを飽きさせないので、かつては村人達の夏の娯楽になっていたのではないのかなあ、と想像する。
舞も終盤になった頃、急に空が暗くなり、湿った風が吹きだしたので「本当に降るのか?!」と驚いたが、残念ながらそのままお開きとなった。
2013年7月21日
石切りの山を登る
房総半島南部、富津にある鋸山に登る。
近くにあって、何時でも行けると思っていると意外に後回しになるもので、こちらに来るようになってから10数年経って、初めて出かけることになった。
この山は江戸時代から建築用の石材が取れるところで、最盛期には30件を超える業者がいたそうだが、昭和の終わりには操業を終えている。
その江戸時代から続く石屋さんの子孫の方に案内をしていただいて、山に残る石切りの現場を見せていただいた。
垂直に切り立つ断崖絶壁は、人の手によって少しづつ切りだされた後であるが、百メートル以上もあるその姿は圧巻で、数十年、数百年をかけて、それもツルハシやノミだけで山の姿を変えてしまう力業には驚くばかりだ。
2013年7月18日
雨を待つ
「半島は雨が降らない」と地元の農家の人に聞いた事がある。
確かに内陸部は降っても、ここには降らない事が良くある。
中国側から見れば太平洋に最も突き出たこの房総半島は、海からの風に流され、雨を降らす雲が滞留しにくいのだろうか。
短い梅雨が終わってから、ひと月近く雨が降らなかったが、昨夜からやっと、まとまった天水がもたらされた。
僅かな湧水が頼りの山の米作りは、天からの雨が命綱。
ここで何世代にも渡ってここで稲作を続けてきた人たちの、雨を待つ気持ちが少しは分かるようになってきた。
2013年7月15日
夏の音
夕暮れ時に、遠くから「カナカナカナ・・・・」とひぐらしが鳴く声が聞こえると、「あぁ夏だなぁー」としみじみ思う。
この夏、初めてのひぐらしの音を聞いた。
少し陽の落ちかけた時に、これを聞くと清涼感さえ感じるので、夏に一番聞きたい音だ。
3日ほど東京に居り、都市独特のまとわりつくような暑さがすっかり嫌になり、逃げるようにこちらに戻ってきた。
一番驚いたのは、この3日間で見違えるほど苗が成長していた事だ。
毎日見ているとあまり分からないが、この時期はすごい早さで成長している。
雨が全く降っていないので、そろそろ水不足が心配になってきた。
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