2011年8月27日

野生の王

 
”野生”とは大地に属するものたちのこと。


簡単に言ってしまえば、人間以外のすべての生き物のことになる。


縄文人たちは、限りなく野生に近い思考を持っていたが、国家の出現と共にそれは地下に潜りこみ、永らく身を潜めている。



しかし、消えてしまったわけではなく、今でも脈々と地層深く流れている。



現代という時代の割目からその水流が、フツフツと噴き上がりつつあるように感じている。

2011年8月23日

南房総の滝





地元新聞社が主催する、南房総の滝の写真展と滝をめぐるミニツアーに行ってきた。


南房総に滝がある? ということも知らなかったので、興味を持って出かけたが、何と79ヵ所もの滝が紹介されていた。


中にはほとんど水も無いような滝もあったが、まず地図には載っていないような、これら無名の滝を捜し当てた労力に敬服する。



しばらく写真の説明を受けた後、白浜にある3ヵ所の滝を観に行ったが、2ヵ所は最近の雨不足で枯れており、1ヵ所は何とか水が落ちていた。

何れも小規模なものだが、比較的集落の近くにあり、岩屋に不動明王を祭るなどして、滝自体が信仰の対象になっていたようだ。





ミニツアーの集合場所に浮世絵美術館があったので、ついでに寄ってきた。

浮世絵の中ではわりと好きな月岡 芳年展をやっていたが、例によって妖怪、残虐絵のオンパレードではあるが、色彩の発色が素晴らしく、特に目を射抜くような赤色が印象に残った。



2011年8月15日

田がわれる

この春からずっと雨不足が続いているが、8月も全く雨が降っていない。


私が借りている田んぼも、ついに乾燥して地面が割れ始めた。


自宅裏の、この田んぼを借りて3年目になるが、ここまで乾燥したのは初めてだ。


今年はよっぽど雨が少ないのだろう。

ようやく「米の花」が咲き始め、いよいよ穂が出てくるところなので、
一番水がほしいところだが、どうしようもない。


でも稲は他の野菜類に比べれば、はるかに生命力が強いと思うので、
この程度のことは乗り切ってくれるはず。(願望!)










生命力と言えば、1週間ほど前から我家のデッキに、避暑のため訪れるこの猫。

年齢はまだ若いと思うが、毛艶も悪く、明らかに生気が無い。

こちらが近づいても、逃げることも無く(逃げる気力も無さそう)、足取りも重いので、たぶんあまり長くは生きられないだろう。


夕方になるとどこかへ行ってしまうので、おそらく近所で飼われているのだろうが、他の猫と関わるのを避けているようなので、こちらも黙ってこの場所を提供している。



2011年8月7日

0470 白間津のオオマチ

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まだ世も明けぬ時刻。

はだしの少年が一人、玄関をそっと開け路地を歩いてゆく。

手には一升升を持っている。

歩く先の一つ目の辻には、一目で海の男とわかる、

がっしりとした体躯のごま塩頭の先導役の伯父が待っている。

すると別の路地からもう一人の少年が・・・・・・・・・
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南房総を紹介するフリーペーパー「0470」に、先日取り上げた”白間津のオオマチ”の記事が載っていた。

特に私が興味を持った「仲立ち」の二人の少年が、50日間のイニシエーションに取組む様子が簡潔な文章で、美しく紹介されている。



興味を持った方は、「0470」を手に入れてください。