2011年10月4日

ジョウモンの旅 - 北東北編 ②

各地で出土したもので一番良い物は、その地域の県立博物館にあることが多いので、どうしてもそこは外せない。
そこで翌日は「秋田県立博物館」に向かった。


今まで数多くの縄文土器・土偶を見てきたが、それでも「こんなものもあるのか!」という驚きの出会いも少なくない。

この島国の各地で、1万年以上も続いてきた文化なので、その全てを知ることなど出来る分けもないが、豊かな創造性には毎回、感嘆させられる。








通常どの博物館も時代順に展示されているが、ここも旧石器時代に始まって、縄文→弥生→古代(古墳時代)と並んでいる。
その古代の展示ブースにサブテーマのパネルがあり、そこに「進出する国家、抵抗するエミシ」と書かれてあった。

縄文人の末裔である古代蝦夷の人々・・・・・。

どうも最近は縄文より「古代蝦夷」の方が気になっている。
なぜなら文献上は確かに存在していた人々なのに、その存在を示す資料がほとんど無いからだ。

どんな服を着て、何を食べ、どんな道具を持ち、どんな文化を作り上げていたか、ほとんど何も無いに等しい。
この博物館でも日本書紀などの文献に、蝦夷の記述があるのを紹介する程度で、その実態はほとんど何も分からない。
ここのパネルにあったように、進出するヤマト朝廷に完全に駆逐されて、歴史上から抹殺されてしまったかのようだ。

実際は陸奥の安倍氏、出羽の清原氏、そして平泉藤原氏四代へと、エミシの流れをくむ者たちの歴史も存在するのだが、その中身については何れまた探ってみたい。



大館市郷土博物館の「ニンギョ」


大湯ストーンサークル




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