2011年10月3日

ジョウモンの旅 - 北東北編 ①

関東、中部、北陸、南東北と縄文の遺跡を訪ねてきたが、その締めくくりともいえる、北東北(秋田・岩手・青森)を廻ってきた。

全国に縄文の遺跡は数万ヵ所もあるが、その8割以上は東日本にある。特にこの北東北はそれが集中している所である。

かつては、落葉広葉樹林の森がこの東北の大地を覆っていたが、それが豊富な山の幸を産み出し、縄文の人々の生活を支え、そして独特な文化をもたらした。



そして、それは縄文以降も永く引き継がれ、蝦夷(エミシ)と呼ばれた人々の世界がこの東北に創られていた。


奈良時代以降、西からの朝廷軍に屈伏させられるまで、少なくとも宮城県の南までは”日本”ではなかった。
ここは縄文人達の末裔たちが暮らす、別の世界があったはずだが、今となってはその痕跡を見つけるのは簡単ではない。


それでも目を凝らしてみれば、その片鱗くらいは触れることができるのではないか、との淡い期待の旅である。

東京から車で向かい、まず最初に訪れたのは、秋田県の男鹿半島。 目的は「ナマハゲ」である。
男鹿半島には60の集落があるが、現在でも全ての集落で、大晦日の晩にはこの「ナマハゲ」が続けられているそうだ。 

各集落ごとに、その面のデザインが異なっていてとても興味深いが、どこか南アジア風の雰囲気が漂っている。 
                     
年に一回、お山から神様が降りてきて、家々を回るという信仰に基づいた行事ではあるが、「ナマハゲ」に扮する村の若集は、そのための数週間の準備の中で、実際に山の神に憑依していくのだろう。

間近で演じて見せてもらったが、その迫力は大したもので、子供が縮み上がるのも納得できる。

入道崎に夕日が沈む




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