2013年10月30日

古井戸









 家を出て、すぐ横手に古い井戸がある。


  昔は清冽な水がコンコンと湧き出す、神聖な場所だったようだが、今は草に覆われ、そこに井戸がある事さえ分からない状態だ。



 ここは山上に向かう旧道の入口にあり、昭和30年ころまでは近所の家々に飲み水を提供し、洗濯もここで行なっていたそうだ。

 おそらく”井戸端会議”も行われ、活気のある場所だっただろうが、今はもうその面影は何もない。







 この井戸を綺麗にする、と近所の方から声がかかり数人で清掃をした。

 周りの草を刈り、枯れ葉や石を片づけ、井戸の中の汚れた水をかき出し、奥に放置されていた「水神様」をあるべき場所に戻し、酒を供えた。


 おかげで藪に中に埋もれていた井戸が顔を出し、すっきりした。



 実は自分の田んぼの水はこの近くから引いているので、この水神様の御利益を一番受けているのは自分である。

 これからは大事にしないといけない。





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