2011年6月5日

メルトダウン

昨今の状況を観ていると、この国は原発だけでなく、政治や経済もメルトダウンを始めているように思われる。

これでは企業だけでなく、優秀な人ほど国を出ようと考えるのではないだろうか?



最近、日本が米国との開戦に至った経緯について書かれた本を読んだが、当時、天皇をはじめ軍部、政治家も、米国との戦争を望んでいた者は誰も居なかった。

工業力で10倍の開きがあり、石油輸入の8割を米国に頼っていて、まともに戦って勝てる相手ではないことは誰にも分かっていた。

ところが軍部の一部が暴走を始め、それをコントロールできるリーダーが不在のまま、組織同士の足の引っ張り合いに終始し、決めるべき事を先送りにしている内に、ズルズルと戦争に突入してしまったのだ。


そして200万を超える死者と、破壊された国土が残された。




何か、今も全く変わっていない気がする。
行くところまで行ってしまわないと、この国は変われないのか?


今度の震災はそのチャンスかも知れないと思っていたが、どうもあやしくなってきた。
この程度のピンチでは不十分なのだろうか。


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変えなくてはならないのは人ではなく、「仕組み」の方だと思う。

このまま何度、頭をすげ替えても同じことの繰り返しになるだけで、結局、何も変わらずに時間ばかり経ってしまう。

変えた方が良いと思う「仕組みは」二つ。


一つは、今進められつつある「道州制」。

今までのように、全てを中央で決めるのは非効率で、創造性を発揮する余地が少ない。
幾つかの地域に行政の単位を小さくし、早い決断、すばやい実行をし易くして実績を積みあげる。

それによって他の地域と行政の競争原理が働けば、国民がそれを評価しやすくなるので、自分が住みたい地域を、自分で選べるようになるかもしれない。

地方の裁量を大きくししつつ、国との役割分担をハッキリさせれば、効率化とスピードが増す上に、地域ごとのオリジナリティも発揮しやすくなるので、閉塞感を打ち破れるのではないだろうか。



もう一つは「首相公選制」。

現在、知事は住民の選挙によって選ばれ、4年の任期を務めることになっているが、総理大臣だけは、良く分からない議員同士の足の引っ張り合いで、コロコロ変わっている。

米国の大統領選のように、その選出に充分時間をかけ、広く国民を巻き込んで論争を重ねることによって、候補者も国民も鍛えられる。

そうやって選んだ総理大臣に4年はやらせてみるという形が出来れば、少しはまともなリーダーが生まれてくるのではないだろうか?


☆☆☆

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